そうなんですよ、なんと、このメルマガ限定(だった)メルマガ戯曲、第2章へと
続いているんですねぇ、しかもまだ継続中なんですよねぇ、もはやほんとどうやって終わるのか、どこに向かってるのか、全然わからないんですよ、なんせ、「ノープラン・ノープロット・その時のノリと勢いのみ」で書いてますから。あはは。
もし読んでくださるようであれば、その1から是非。
メルマガ戯曲「少女Aと探し物へ」第2章第1話
少女Aとリースとリョウポートは、ベルサイユ宮殿内の庭園を散策している。
少女A: 「お庭もさ、宮殿もさ、広過ぎじゃね?」
リース: 「やばいよね」
少女A: 「東京ドーム何個分だろ?」
リース: 「なんで東京ドー」
リョウポート: 「(カットオフして)220個分と言われています」
少女Aとリースは目をひん剥いて、
少女A・リース: 「にっ、ニヒャクニジュッコブンッ!!!!!」
リョウポート: 「ウィ」
少女A: 「ちょっと意味不明」
リース: 「ちょーデカイってことはわかった」
少女A: 「デカ過ぎだよ、こんなに広くて探せんのかなぁ、ムリっしょー」
リョウポート: 「漫然と歩いても見つからないでしょうね」
少女A: 「まんぜん?」
リース: 「ただぼんやり歩いてもってこと」
少女A: 「そうか、なにか目的を持って歩けばいいんだ!」
リース: 「なんか急に頭冴えてきたじゃん」
少女A: 「だってベルサイユだよ?宮殿だよ?220個だよ?今冴えないでいつ冴えるのよ
ぉ(褒められて嬉しそう)」
リョウポート: 「(淡々と)では、どうしましょう」
少女A: 「目的を決めよう。歩く目的を」
リース: 「良いと思う!」
リョウポート: 「その歩く目的とは?」
リースとリョウポートが少女Aを見る。
少女A: 「うーん」
リース: 「うーん?」
少女A: 「むーん」
リース: 「むーん?」
少女A: 「ぬー」
リース: 「(カットオフして)ちょっと。真面目に考え」
少女A: 「(カットオフして)あっ!」
リース: 「なにっ?!」
少女A: 「私が好きなものを探す!」
短い間。
リース: 「良いと思うっ!!!!!」
少女A: 「私は、私が好きなものを、探す」
リース: 「いいじゃんいいじゃん、素敵じゃん!」
リョウポート: 「ここでですか?東京ドーム220個分の広さの、ベルサイユ宮殿でですか」
少女A: 「そうだよ。だって、やってみなくちゃわかんないじゃん、始める前に止めるなん
て、ダサいよ」
リース: 「ねぇ。ほんとに。どうしたの。頭。キレッキレのサエッサエなんだけど」
3人は宮殿を背にして、目の前に広がる広大な庭園を眺める。
少女A: 「やっぱさ」
リース: 「うん」
少女A: 「これさ」
リース: 「うん」
少女A: 「でかくね?」
リース: 「でかいね、でかいよ、ここで本当に見つかるのかなぁ、好きなもの」
少女A: 「ま、やってみよ。間違えたらやりなおそ」
リース: 「うん」
少女A: 「よしっ!じゃあ、せーのっ!で、3人で一歩前に踏み出そう!」
リース: 「なんか青春みたい!やってみたかった、青春!」
少女A: 「では」
3人は一緒に深呼吸をする、スーハー。
少女A: 「せーのっ!」
少女Aとリースは大きな一歩を踏み出す。
リース: 「青春最高っ!」
少女A: 「けっこう簡単だったね」
リース: 「うんまあね〜、片足を一歩出すだけだからね」
少女A: 「いや、でもきっと大きな意味を持つんだよ、うん、ね?」
と、少女Aはリョウポートに話しかける。
少女A: 「あれ?」
と、少女Aは辺りを見渡す。
リース: 「あれ?」
と、リースも辺りを見渡す。
少女A: 「成田凌どこいった?」
リース:「えどこいった?」
二人はキョロキョロするがリョウポートらしき人物は見当たらない。
少女A: 「え待ってうそでしょ」
リース: 「観光客多くて見つけられなくない?」
少女A: 「ってかさ、これ、あれじゃね?」
リース: 「なに?」
少女A: 「迷子」
リース: 「えヤバ!」
少女A: 「そりゃ迷子にもなるよ、混んでるもん」
リース: 「そうだけど!」
少女A: 「お庭の向こうの方は空いてるのにね」
リース: 「そうだけど、ベルサイユ宮殿で迷子って?!」
少女A: 「どうする?迷子センターみたいなとこ行ってみる?」
リース: 「移動したらますますはぐれちゃうよ、ここにいようよ、どうしよう」
少女A: 「なにビビってんの?」
リース: 「だってノンパリまで来て迷子って!心配過ぎる!!」
少女A: 「ほんと困った奴だよねー」
リース: 「え?」
少女A: 「旅がこれから始まるっていうときに」
リース: 「え誰が迷子なの?」
少女A: 「成田凌、えどういう意味?」
リース: 「迷子は!私たちだよ!!」
少女A: 「え?」
リース: 「え?」
少女A: 「まぢで?」
リース: 「まぢで」
少女A: 「なんで?」
リース: 「だって成田いなかったら無理じゃん」
一瞬の間。
少女A: 「やばー!!」